海からの攻撃に備えて築かれた水城跡は、のちに大宰府を守る役割を担った城壁跡です。大きな外濠があったため「水城」と呼ばれました。現在も巨大な土塁が残されており、周囲を散策しながら巡ることができます。水城跡に桜が咲き誇る春は、特に優美な風景を誇ります。
水城跡へは太宰府駅からレンタル自転車か、西鉄
都府楼前駅行きのバスをご利用ください。バスはおよそ30分間隔で循環しており、都府楼前駅バス停から、水城回りまたは国分回りのバスにお乗換えください。徒歩では都府楼前駅から20分程度です。
大宰府で最も早くに造設された水城は、664年、中国の唐王朝との戦争に敗れた日本が侵略に備えるため、朝鮮半島にあった百済国の都を巡る城壁にならって築かれました。大宰府を守る高さ約9メートルの城壁は、長さが1.2キロあり、さらに西側に5キロほど続いています。中国文明に由来する土木技術を使った強固な城壁は、1350年を経た今もその姿を留めています。
大宰府は7世紀後半から、アジアに使節を送りまた外国使節を迎えるための窓口、として機能しました。
水城跡を歩けば、城砦の規模を肌で感じることができますが、より詳しくお知りになりたい方は、ぜひ水城館を訪れてみてください。 東門跡にある水城館は小さな無料展示スペースを備え、水城をはじめ大宰府の史跡についての情報を多言語ディスプレイでご覧いただけます。