古代に筑前国におかれた軍団の一つ、「遠賀団」の公印「遠賀団印」が、1899年に水城小学校の敷地内で発見されました。
縦4.2cm、横4.1cm、高さ5.2cmの銅印です(国の重要文化財)。今は東京国立博物館にあります。
古代日本では、数百人から千人の兵士が所属する軍団が各国に数団ずつ置かれました。規定では、健康な成人男性3人に1人が兵士に徴発されることになっており、本籍地に近い軍団に所属しました。
「遠賀」は、現在の北九州市の西側の地名で(福岡県北部)、この地方の出身者で構成された軍団とみられます。
※写真のモニュメントは、小学校構内のため一般公開されていません。
大宰府が所在した筑前国には4つの軍団が配置されていました。うちふたつの軍団の銅印「御笠団印」「遠賀団印」(ともに国重要文化財)が発見された場所です。大宰府条坊の北西端にあたり、大宰府・筑前国を守備した軍団が駐屯していたことがわかります。