ここにありて 筑紫や何處 白雲の たなびく山の 方にしあるらし(巻4-574) 作者: 大伴旅人(おおとも の たびと) 訳: ここ都にいて、はるかに眺めやれば、筑紫は何処であろう。あの白雲のたなびく山の方であるらしい。 備考: 大宰府の長官(帥)の役目を終え京へもどった作者が、「筑紫」すなわち大宰府を想い詠んだ和歌です。 作者は、大豪族・大伴氏の長で、8世紀はじめの政治家・軍人でした。また万葉集の編者とされる大伴家持の実父です。