橘の 花散る里の ほととぎす 片恋しつゝ 鳴く日しぞ多き(巻8-1473) 作者: 大伴旅人(おおとも の たびと) 訳: 橘の花が散る里のホトトギスは、独り恋い慕いながら、鳴く日の多いことである。 備考: 作者は、大豪族・大伴氏の長で、政治家・軍人でした。また万葉集の編者とされる大伴家持の実父です。 728年に妻を亡くしますが、都からの弔問使や大宰府の諸卿大夫らとともに登った、古代山城・基肄城で詠んだものです。