春の野に 霧立ちわたり 降る雪と 人の見るまで 梅の花散る(巻5-839) 作者: 田氏真上(でんし の まかみ) 訳: 春の野に霧が立ち渡って、あれは降る雪かと誰もが見紛うほどに梅の花が散っている。 備考: 天平2年(730)、大宰府の長官(帥)の大伴旅人の官邸で催された「梅花の宴」で詠まれた和歌です。 作者は、このとき筑前国の三等官(目)でした。