梅の花 咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく 成りにてあらずや(巻5-829)
作者: 薬師 張氏福子(くすりし、ちょうじ の ふくし) 訳: 梅の花が咲いて散ってしまったら、桜の花がつづいて咲きそうになっているよ 。 備考: 天平2年(730)、大宰府の長官(帥)の大伴旅人の官邸で催された「梅花の宴」で詠まれた和歌です。 作者は、太宰府の医者で、その名前から渡来系の氏族とみられています。