客館の敷地内の南側で、やや東に寄った位置から、南北に長い建物2棟が、南北一列に並んで見つかりました。
北棟は長さ約30m(100尺)、南棟は長さ約24m(80尺)と、大宰府条坊(大宰府にあった古代都市)の中では最大級の建物です。いずれも建物は西を向いています。
当時の外交の舞台では、唐の賓礼(ひんれい。外国使節を迎える儀礼)に基づいて外交儀礼が行われたと考えられています。これを参考にすると、東にあって西を向くこれらの建物に外国使節が滞在したと考えられます。
なお、当初は日本の伝統的な建築である掘立柱建物でしたが、後に瓦ぶきの礎石建物に建て替えられたことが、出土品から推測されています。