日本遺産 太宰府
古代日本の「西の都」 〜東アジアとの交流拠点〜

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厨跡

厨跡

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 客館の推定範囲のうち北西側は、小規模な建物や井戸が集中していました。ここが客館の給仕・給食を行う厨房とみられ、たいへん珍しい高級食器があいついで発見されました。日本・唐・新羅の最高級の食器を使って、客館のもてなしがなされたと考えられています。

日本の漆器: 黒色の漆皿の内面に、さらに高級な朱色の漆を塗ったものが出土。10世紀に書かれた『延喜式』には、大宰府から京への貢進物に同じ規格のものがみられます。

日本の奈良三彩: 鹿の子(かのこ)模様のように、緑と黄色の釉薬をかけた鮮やかな壺の破片。三彩の技術は大陸・半島から伝えられたものです。

新羅の佐波理(さはり): 銅と錫の合金「青銅」のうち高価な錫の割合を高くしたものです。削って薄く仕上げられ、叩くと美しい音を奏でます。

新羅の土器: 壺や蓋の破片が出土。新羅土器は陶質の素焼き土器で、表面に押された丸い竹管文が特徴です。

唐の白磁: 中国の白磁は、隋唐時代から官窯でつくられるようになりました。「?窯(けいよう)」の白磁は唐でも高級品として知られています。

唐の青磁: 唐でも「秘色」と呼ばれ珍重された越州窯(えっしゅうよう)の青磁や、西域風のデザインを施す長沙窯(ちょうさよう)の青磁が数多く出土しています。



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