僧が守るべき道徳規範や集団規則を「戒律」といい、これを受ける儀式を経て、僧尼と認められました。 戒律は、聖武天皇に招請され来日した唐僧・鑑真によって伝えられました。鑑真は失明しつつも、6度目の渡航でようやく日本へ渡りました。そして、京に向かう途中、観世音寺を訪れ、753年12月に日本で初めての授戒を行ったのです。 761年、観世音寺に戒壇院が、西海道(九州)の授戒の場として設けられます。東大寺(奈良)、下野薬師寺(栃木)の戒壇院とともに、「天下の三戒壇」と呼ばれました。